TOP > スタッフブログ > お役立ち情報 > 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例

中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例

2017年9月27日更新

中小企業者等が、取得価額が30万円未満である減価償却資産を平成18年4月1日から平成30年3月31日までの間に取得などして事業の用に供した場合には、一定の要件のもとに、その取得価額に相当する金額を損金の額に算入することができます。

ここでいう中小企業者等とは
①青色申告法人である中小企業者(資本金の額又は出資金の額が1億円以下の法人)又は農業組合等で、
②常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人
をいいます。

取得価額30万円未満の少額減価償却資産が全てその取得等をした日及び事業の用に供した日の属する事業年度の損金の額に算入できるわけではなく、取得価額の合計額が年300万円に達するまでとなります。

この特例は事業年度末日の現況による判定ではなく、少額減価償却資産を取得等をした日及び事業の用に供した日の現況により判定します。
したがって増資等により事業年度の中途において中小企業者等に該当しなくなったとしても、その該当しないこととなった日前に取得し事業の用に供した少額減価償却資産については本制度の適用を受けることが出来ます。

従業員の数の変動は、資本金の額の変動と比較すれば事業年度を通じて起こり得るものであり、また、仮に同一事業年度内に1,000人以下である期間と1,000人超である期間が混在していた場合には、1,000人超である期間内に取得等をして事業の用に供した減価償却資産を個別に抽出して本制度の適用から除外するというのは、一定の事務負担を要するといった面もあることから、改正後の本通達では、従業員基準については、事業年度終了の日の現況によって判断することができることを明らかにしています。

なお、資本金基準については、本改正後も取扱いに変更はないため、仮に事業年度終了の日において中小企業者に該当する場合であっても、少額減価償却資産の取得等をした日及び事業の用に供した日において中小企業者に該当しない場合は、本制度の適用はありません。

この特例を受けるためには、事業の用に供した事業年度において、少額減価償却資産の取得価額に相当する金額につき損金経理するとともに、確定申告書等に少額減価償却資産の取得価額に関する明細書(別表十六(七))を添付して申告することが必要です。

▲ページトップへ